階下の学習展示室では嘉手納の歴史や文化が展示されていた。ベトナム戦争時実際にここからB-52がベトナムに飛んだ事、住民は狭い場所に追いやられ戦闘機の爆音の中で暮らし、戦闘機の墜落や土壌、井戸水の汚染に怯え、そのうえ米兵の犯罪に恐怖し毎日を送っていること。
展示室内は金網で巡らされいて、住民はこうした金網の中で暮らしていることを象徴しているのあろう。わずかな時間であったが嘉手納基地の歴史を知り、少しでも現実を知ったことはいい勉強になった。

「道の駅 かでな」は今回是非とも行きたかった所だ。嘉手納基地を一望できる場所でこの目で基地の様子を知りたかったし、戦闘機の爆音がどのくらいかも体感したかった。また芳子さんがピースボートで知り合ったジョリーという糸満市の青年にここで会うのも楽しみだった。

嘉手納市に近づくとフェンスに囲まれた広い芝生や建物が見え始めた。カーナビで見ると大部分が米軍基地で、その外周を回るように道路を走っていくと道の駅が見えた。
建物は4階建てで、屋上展望場からは目の前に4000メートル級の滑走路が2本見渡せた。遠くに建物が霞んで見えその先にも米軍基地が広がっており、こんなにも広いのかと驚いた。
また頻繁に離着陸する戦闘機は轟音を響かせ、垂直に上昇する様子を目にすると、実際に起こっているとは思えない、映像を見ているような錯覚に陥った。
屋上展望台には観光客もいたが、アマチュアカメラマン達が三脚を立てて戦闘機を撮っている姿には、複雑な思いがした。

沖縄3泊4日レンタカーの旅

2018.2.14~2.17

2月16日(金)今日も快晴。予報では午前中曇り午後は雨だったのになんとラッキーなこと。楽しみにしていた「美ら海水族館」へ。人気のある水族館で朝早く行ったのに、修学旅行生や団体客で混んでいた。水族館のパンフレットを手にして順番に見て回った。見どころはやはり世界最大級の大水槽だった。
悠然と泳ぐジンベイザメやマンタ等70種、1万6000匹もの生き物が泳いでいるそうだ。水槽の正面からだけでなく、横からも真下からも、裏からも見て十分堪能した。
その後屋外へ出て「オキちゃん劇場」でイルカショーを楽しんだ。飼育員の合図で一斉に鳴いたり、音楽に合わせて踊ったり、最後には華麗なジャンプまで披露してくれた。

美ら海水族館

古宇利大橋

美ら海水族館からの眺め

美ら海水族館でゆっくり楽しんだ後、すぐ近くのフクギ並木が続く備瀬の集落へ。かつて防風林として植樹されたフクギが集落をすっぽり覆うほどに成長。約1キロも続く緑のトンネルをのんびり散策し気持ちよかった。
最後に屋我地島と古宇利島を結ぶ約2キロの古宇利大橋をドライブ。夕方で曇り空になり青く輝くサンゴ礁が見えなかったのは残念だった。

ジョリーさんと別れた後「やちむんの里」へ行った。やちむんとは沖縄の方言で焼き物のことで、ここには16の工房が点在しゆっくりとみて回った。作品はどれも力強くおおらかな絵つけで温かみが感じられた。
最後に海岸線に出て残波岬公園へ。東シナ海に突き出した岬でサンゴ礁がずっと続く。先端の灯台を見て、今夜のホテルのある本部町を目指した。

友人夫婦、ジョリーさんと
1か月ほど前新聞広告で「沖縄3泊4日 フリープランレンタカー&計6回の食事つき」1人3万円が目に飛び込んできた。ホテルとエアーも付いてこの価格は驚きだった。この値段ではねぇ?・・と思ったが、前に参加された人からまあまあだったと聞き、申し込むことにした。学生時代の友人芳子さんに言うと前向きに検討するわの返事で、その日の夜には2組の夫婦で行くことに決まった。

2月14日(水) 関空15時25分発のANAで那覇空港18時頃到着。1日目は移動だけでどこも観光できないのは残念だったが、格安旅行では文句も言えまい。今回の旅はMINEの術後初めての飛行機利用で、足の浮腫が悪化しないか不安だったが、避寒とのんびりするのが目的の気ままな旅だった。

空港近くでレンタカーを借り、1泊目の名護のホテルまでまあまあ順調に進んだ。ところが車を降りようとするとHARUが車のキーがないと騒ぎ出した。芳子さんがキーレスの車だから、キーがなくてもエンジンが停止するし、ドアの開閉もできるというが肝心のキーが見つからない。車を借りたときは既にエンジンがかかっていたのでそのまま出発したのだった。レンタカー屋は時間外で連絡がつかないし・・・どうしようもなく車を降りようとした時、HARUがあった!と叫んだ。
運転席のドアポケットに入っていたのだが暗くて見えなかったらしい。シニア4人がああでもない、こうでもないと騒いだが、レンタカー屋のお兄ちゃんが、キーの在りかを言わなかったのが悪いで一件落着。とんだ珍道中になりそうだ。心配したホテルは2部屋のキッチン付きリゾートホテルで、夕食もバイキング式で文句はなかった。

2月15日(木) 朝から快晴、最高気温23度で暖かく気持ちがいい。今日は海岸線に沿って南下し、途中「万座毛」により、嘉手納基地を一望できる「道の駅 かでな」へ。

 

ホテルからの眺め

象の鼻のように見える万座毛

戦闘機が離着陸する様子が目の前に見える嘉手納基地

屋上には多くの観光客が

金網で囲われた展示室

嘉手納市の地図

「カフェ 七色の風」

地元の野菜を使ったランチ

その後ジョリーさんと一緒にランチに。読谷村の山の中に隠れ家のようにひっそりと佇んでいる「カフェ 七色の風」へ。ジョリーさんの話によると、学校で沖縄の基地について特に学んだ記憶はなく、彼もピースボートに乗ってから沖縄出身という事でいろいろ考えるようになったらしい。また彼の住んでいる糸満市には基地がなく、同じ沖縄でも基地問題に関しては温度差があるようだ等、いろいろな話をしてくれた。彼はまだ大学生で若いのに気配りのできる好青年で話していても楽しかった。
またYナンバーは在日米軍の車で、事故やトラブルを起こすとややこしいことになるから気を付けるようにも言われた。米軍基地があるということは、こういうことなんだと身近に感じた。

読谷山窯共同直売店

年に数回窯焚きが行われる読谷村の共同窯

美ら海水族館入口で

サンゴの海

熱帯魚の海

イルカのジャンプ

飼育員と泳ぐジンベイザメとマンタ

悠々と泳ぐジンベイザメ

フクギ並木

2月17日(土)旅行最終日。朝早くホテルを出て空港に向かった。来るときは空港周辺の道が渋滞していたので早めに出たのだが、帰りはスムーズにいってやれやれ。11時45分那覇発で13時40分無事に関空着。格安旅行だったが、お天気にも恵まれ暖かくのんびりと旅行できたのがよかった。


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