カナディアンロッキー2000キロの旅(6/30〜7/7)

 

バンクーバー〜オカナガン渓谷(395キロ  6時間)


 バンクーバーからカナディアンロッキーのバンフまで約780キロあり、一日では行けないので途中にあるオカナガン渓谷のサマーランドに2泊しました。リッチモンドをお昼過ぎに出てトランスカナダハイウエー(カナダを横断している国道)1号を時速100キロでこわごわ走りましたが、行けども行けども目的地につかず・・・。途中の休憩もそこそこにして又車を走らせ、やっとサマーランドの名前を見つけやれやれ。ガイドブックによるとバンクーバーから3〜4時間と書いてあるのに・・・。 わが愛車(1500CCのトヨタターセル)ではBMW、FORD、ダッジにはかないません。それにしても何とカナダの広いこと!身をもって知った思いでした。

 サマーランドに着いたものの、地図はなし民宿の場所もわからないので早速インフォメーションに飛び込みました。ところが7時を過ぎているのでクロウズ。初めての長旅で疲れ切っているのにもう2人ともがっくり!仕方がないので民宿に電話して場所を聞いたところ近くとの事。着いてびっくり。桃源郷とは正にこのことを言うのでしょうか?!

 目の前には南北100キロにわたるオカナガン湖が広がり、周りはりんご、ぶどう、もも、さくらんぼ等の果樹園ばかり。そんな中に1軒だけそれも見晴らしのいい所にぽつんと民宿が建っているのです。「わあー。すごいね。」の言葉しか出てきませんでした。早速ジャグジィーに入り、その風景に浸ること1時間。疲れも吹っ飛んでしまいました。
 翌日はワイナリー巡り。30ほど有るワイナリーのうち3ヶ所見てまわり、あちこちで試飲したりぶどうの木の下で休んだり、たわわになっている真っ赤なさくらんぼをつまんだり・・・ほろ酔い気分の一日でした。


 

オカナガン〜バンフ(474キロ 8時間)                                                   

 いよいよカナディアンロッキーの南の玄関口バンフに向けて発車オーライ!途中グレイシャー国立公園、ヨーホー国立公園を抜け3000メートル級の雪をかぶった山々を見ながら快調なドライブ。ところが・・・小休止して車の中で地図を見ていたところ、後ろに停車していたキャンピングカーがバックしてきて追突!
 びっくりして飛び出したものの文句をいおうにも英語が出てこないし・・・ あれよあれよという間にその車は行ってしまいました。 キズもそんなについてないし私は「まあ、いいか。」 HARUは腹が立って1週間ほどムカムカしていたとか・・・(後で聞くとこちらでは車は足代わりで、バンパーは当てるものと言う感覚とか。これも文化の違いでしょうか?よほどの大きなキズのときは日本語で怒れとのこと)

 いろいろありながらもやっとバンフに到着!さすが世界中の人々が大勢滞在する一大観光都市だけのことはある。町中人だらけ おまけに近代的な建物が立ち並び、買い物する人々で溢れている。「9年前のほうが良かったねえ。」と言いながら町外れにあるモーテルへ。(こちらのモーテルは日本と違い車で旅行する人用の宿) 少ししてから観光へ。観光客で混んでいるところは避けて,2522メートルのマウントノーケイへ。右の写真です。左がバンフの町とボウ川 右がバーミリオン湖です。ここで穴に隠れている地リスと遊んで(まるでモグラたたきのようにあちこちの穴から顔を出しちょこんと立つのが可愛い)、楽しみにしていたアッパーホットスプリングスへ。温泉といっても水着を着て入るので、温水プールの様。日本の露天風呂のような情緒は望めないが、肌の色や顔の違う人々が1つのお風呂?に入っているのは面白い。



 翌日はバンフ周辺の山や湖へいき、その後余りにも有名なレイク・ルイーズへ。途中お城の形をしたキャッスル・マウンテンや頭に雪を頂く山々、ハイウェーの左に右にと現れるボウ川等の景色を十分に楽しんで到着! ところがここも団体バスで来る観光客で一杯。好い所でも人で溢れていたら興ざめしてしまいます。

 湖畔を散策してそうそうにモレイン・レイクへ。さすがここまで来ると静か。正面に厳しくそびえたつ岩峰群、その手前に引き込まれるような神秘的な色の湖、目のさめるようなブルーの空。何時間ここでぼんやりしていたでしょうか?これぞまさしく心の休養です。夜は久しぶりにアルバータ牛のおいしいステーキをいただき、満足した1日でした。

 

 


バンフ〜ジャスパー(287キロ 6時間)

 朝から雨,少し肌寒い。ガイドブックによると「レイク・ルイーズからジャスパーまでは通称アイスフィールド・パークウェイーと呼ばれ、ルート沿いには、コロンビア大氷原や、ペイト・レイク, アサバスカ滝など、ロッキーを代表する山々と氷河、湖と滝が、次々に登場する。」とある。残念ながら雨がだんだん強くなり、それに伴って風も出てくる
 「あー。ついてないなあ。どっちが悪いねん?」等と言いながら車を走らせていると、急に青空が見えてきてカンカン照りの暑さ。「ラッキー!晴れてきた。」 でもこれも長くは続かない。また雨。ちよっと雨粒が大きいなと思っているとみぞれ。それがだんだん雪に変わり、フロントガラスにも積もってきて前が見えにくい。あれよあれよという間に一面の銀世界。HARUは必死に前を見て運転しているし、私は(スリップしたらどうしょう。こわいなあ。)と恐怖心で一杯。

 ところが途中であった公園管理事務所のお姉さんは「ハーイ!雪を楽しんでる?」ですって!雪に慣れているからこういう挨拶なのか、それともカナダ式の感覚なのか?どちらにしてもこの一言で気持ちが軽くなったのは事実でした。そのうちに、銀世界を抜け出し雨も止み、晴れ間も見えてきてアサバスカ滝だけは見ることが出来ました。それにしても一日で、真夏と真冬を体験出来たなんて初めてのことでした。



 

アサバスカ滝            マリーン渓谷(右上がMINE)          ヘラジカ

 ジャスパーはバンフに比べるとこぢんまりしていて、30分もあれば歩いて見てまわれる小さな町です。にぎやかな通りを1歩入れば、人通りの無い住宅地。本当に人が住んでいるの?と思うくらい静かです。団体バスで来る観光客も少なく,ほとんどがキャンピングカーや大型の車で、後ろに自転車を積んだり犬を乗せたりしてアウトドアを楽しむという感じです。私達も朝早くから1時間程乗馬を楽しみました。簡単に手綱の使い方を教えてもらい、乗ってしまえば後は馬まかせに行くだけ。走ってくれないのが残念ですが、馬上から眺める景色はなかなかのものです。その後、1万年以上の年月をかけて創造された深さ50メートルの絶壁のあるマリーン渓谷、カナディアン・ロッキー最大の氷河湖であるマリーン湖等見てまわりました。途中ヘラジカ(ほんの3〜4メートル先)、マウンテン・ゴート、エルク、ブラック・ベア、ビーバー、リス等の野生動物も見かけました。(リスは近くの公園・アパートにもいる)


 

ジャスパー〜カムループス(439キロ 7時間)〜バンクーバー(355キロ 6時間)
 
 いよいよカナディアンロッキーともお別れです。朝早く起きて近くの湖へ散歩に行きました。誰も居ないと思っていたのにカップルが読書中。それもワイングラス を傾けながら・・・なんと優雅な時の過ごし方でしょう! まるでそこだけ時間が止まったかのようでした

 帰りは来た道とは違って、マウント・ロブソン州立公園を通り抜け、シュスワップ・インディアンの居留地だったカムループスで1泊し、バンクーバーまで帰りました。

 カナディアン・ロッキー2000キロ 7泊8日の旅 総費用はC$1350(98550円)でした。もちろん2人分です。この安さの秘密は @高速代が要らないこと。 Aガソリンが安い(1リットル51円) B宿泊代が安い(民宿・モーテルなど) C2人の努力の賜物です。でもカナディアン達はお金をかけないで遊ぶとか・・・。そう言う意味で私達も少しは近づいたのでしょうか?

 




    HPに戻る   初めにもどる      次へ

  

 

inserted by FC2 system