初めての冬(2002,12,5)                        

 10月に海外に出る予定だったが、HARUが白内障の手術で1週間入院。退院後2ヶ月間は月に1回通院しなければならないので、この冬はここで過ごすことにした。夏は涼しくていいが、冬は相当寒く冷えるらしいので覚悟が必要だった。


寒さ対策
 風が吹けば窓ガラスはがたがたなるし、昔の造りなのであちこち隙間だらけ。障子もふすまも柱との間に1センチ位の隙間がある。これでは暖房しても部屋が暖まらないということで建具に隙間テープを貼りまくった。6畳の居間はじゅうたんだけなのでその下に断熱シート、上にホットカーペットを敷きホームこたつを置いている。それだけでは寒いので石油ストーブで部屋全体を暖めているが室温は18度くらいしかあがらない。

 台所は二面がガラス窓なので非常に寒く、その上床は土間なので足元からしんしんと冷えて来る。毎朝温度計を見るが、室温8〜9度、外気温2〜3度(夜はいつもマイナス)。ガスストーブをいれてがんがん焚いても最高16度しか上がらない。都会でなら18度位でも寒いと言ってストーブを入れ、室温22度くらいだったのだが、ここではそれほど寒さを感じずこれくらいの温度でも過ごせるから不思議だ。体が慣れたのであろう。その代わり、親戚の家に行ってストーブをたかれると暑いと言って上着を脱ぐ羽目になる。

 太陽があたると室内より外の方が暖かく気持ちもいいので、なるべく外に出て体を動かすようにしている。手袋をはめ腰にホカロンを入れ体を動かしていると汗すら出てくる。ハブの怖いHARUはこの時期とばかり、外回りの仕事ばかりをしている。おかげで家の裏がすっきりしきれいになった。寒さにも負けず体を動かし田舎生活は何と健康的なんだろう。



溶けない霜 
 前夜くっきりと晴れ渡った翌朝は、前の畑は一面の霜。初めて見たときは雪?と勘違いしたほどだった。10時頃になって太陽があたり始めると屋根から水がぽとぽとと流れ落ちてくる。屋根瓦の霜が溶け始めたのだ。でも太陽の当たらないところはそのまま。寒い日だと一日中霜が溶けず地面や草はバリバリと言う感じで凍りついたまま。家の前庭は霜が溶けたり凍ったりで何日間も土がぐちゃぐちゃのまま。おまけに周りの木もぬれているので洗濯物がなかなか乾かない。やはり山はこれだけ水分が多いと言うことだ。



水道が凍った
 朝起きると一番にすることは、外のタンクに水が入っている音を確認しそれで安心することだ。ところが12月半ば、一度だけ上の山崎さんから引いているホースが凍り、水の音が全然しなかった。水を受けているバケツも凍り厚さ5ミリくらいの氷が張っていた。幸いにタンクの中の水は凍ってなく2日間くらいの生活水はあったが、もしこのまま何日間も凍ったままだったら・・・・と考えるとぞっとした。

 その日はいいお天気で太陽も当たってきたので、午後2時ごろ一気にポンプでホースの水を引いた。初めはちょろちょろとしか水が流れてこなかったが、途中でどくどくと一杯流れてきたのでほっとした。都会では水道の蛇口をひねるといつでも水が出てくるが、ここでは水のありがたさがよくわかる一瞬だ。それ以後寝る前に水の音を確認し床につくことにしている。

 11月半ばから道路が凍ると聞き心配していたが、まだその目にあったことはない。もっとも私達が車で動くのは昼間の時間帯だし、道にはいつも凍結防止の塩化カルシウムが撒かれているので大丈夫なのだろう。一度真夜中に帰ってきたことがあった。峠を越えたあたりでもやが発生し途中から雪が降り出し、山道が凍結しないかびくびくしながら走った。ガードレールはないし車はめったに通らないから、スリップでもすれば朝までそのままだろう。それ以降遅くならないようにしている。





     

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