パースでの生活(2.12〜2.25


2月12日(月) 晴 姉達帰国 私達パースへ

  いよいよメルボルンともお別れ。6時起床、アパートの最後の整理とごみ出し。後の鍵の返却や電話代、光熱費の支払い等は白木さんがすべてしてくださるので助かる。トラムと電車に乗り継ぎサウスヤラ駅で姉達と合流。また電車でサウザン・クロス駅まで行きスカイバスで飛行場へ。

 ここまで順調だったが、スカイバスが途中でフリーウエイを降り一般道を走りだしたのには驚いた。結局30分ほどの遅れで済んだが、空港へ行く場合は充分余裕をもつべきだと痛感。

 9時前姉達を見送リ、カンタス769便12:15発でパースへ出発。予定通り2:20にパースに着いたが、機内から出られず1時間待つ。時差が3時間もあるので実質の飛行時間は4時間。

 タクシーでパース駅へ向かう。。車から見るパースはこじんまりしていて、どこを見ても綺麗で落ち着いた感じの町だ。住むならこんな町がいいなと思った。パース駅から電車でメインランド駅まで行き、アパートの管理人デュークさんと待ち合わせる。アパートは駅から5分ほどの住宅地にある10階建てで、見晴らしもよく北向きなのでとても明るい。デュークさんに近くのスーパーに連れてもらい、当座の食料品を買う。今日から1週間、ここが私達の住処だ。

 



2月13日(火) 晴 15℃/31℃
 8時起床久しぶりにゆっくりし、10時過ぎ家を出て電車で10分のパース駅につく。パース市内の交通もメルボルンと同じようにゾーン制になっていて、同じゾーン内なら電車、バスに2時間乗れる。その上パース中心部なら無料だなんて有難いこと。

 早速西オーストラリア・ビジターセンターへ行き、資料を集めついでにパース近辺の地図と西オーストラリアの地図を購入。係員は親切に後日ドライブ旅行するピナクルズウェーブロックへの行き方を教えてくれた。この地図さえあれば何とか動けるだろう。

 その後マレー・ストリート・モールヘイ・ストリート・モールをぶらぶらしたが、どこへ行っても日本人の声が耳に入ってくるのに驚いた。パースは小さな町だから、みんなが集まってくるのかそれとも日本人の語学留学生が多いのかわからないが・・・。


昼食後ブルーキヤット・バス(猫の絵の描いた無料バス。行き先によってブルー、レッド、イエローと別れている)に乗りパースの中心部を見て回り、途中で路線バスに乗り換えてキングス・パークへ行った。ここからは海のように見えるスワン川と市内の高層ビル街、サウスパースが見渡せその美しさにいつまでも見とれていた。

夕方、モールのウールワースで買い物をして帰り、夜メールで姉達が予定通り帰国した事を知り安心した。



2月14日(水) 晴 16℃/28℃
 午前5時過ぎに起床し、5時25分よりNHKのニュース(昨夜の分)を見る。大きなニュースはなさそうだ。午前中洗濯と掃除を済ませ、昼から町へ出てパンフレットで調べたレンタカー屋までぶらぶら歩く。まだまだ電話で問い合わせをするのは不安なので、直接行って話しを聞くほうが確実だ。

 ピナクルズへ行くのに1日だけレンタカーを借りたいのだが、最低3日間からで走行距離無制限で126$だと言う。1日だけ借りても走行距離オーバーで追加料金を払うとそんなに変わらないので3日間借りる事にした。その後、レッドキャットに乗り町を見て回り、カフェでゆっくりコーヒータイムにしアパートに帰った。




2月15日(木) 午前中晴 夕方雨 16℃/26℃
 パースの空はうろこ雲が広がり陽の当たらない所は涼しいくらいで、すっかり秋を感じさせる気候だ。朝から昨日調べたレンタカー屋に行き、トヨタのヤラ(日本のビッツに相当)を3日間126$、走行距離無制限で借りた。

 早速空港近くのアポロ・キャンピングカーの事務所へ予約に行った。日本の代理店を通すと1日11000円位するヒルトップタイプがここでは、1日約70$で借りられる。担当者のティナさんは私達のブロークン英語に親切に対応してくれ、結局50万円の車両保証金をカードで落とせれば借りられる事がわかった。

 すぐにアパートに帰りビザ・カード会社の電話番号を調べ、公衆電話から国際電話し1日の使用制限枠を70万円にしてくれるように伝えた。即OKの返事がもらえたのでアポロのティナさんに連絡し、キャンピングカーの予約が成立した。

 日本で考えればこんな事はすべて簡単な事だが、何もかも初めてで英語もろくに出来ず、不慣れな地で地図を見ながらの運転など、気を使う事ばかりですっかり疲れてしまった一日だった。



2月16日(金) 午前中小雨、その後晴 ピナクルズへ

 7時半起床、片道250キロのピナクルズへのドライブのため早めにアパートを出る。途中で道がわからなくなり、同じ所をうろうろしてしまったが、結局元に戻りもう一度出直しやっとグレート・ノーザン・ハイウエーにでる。1時間もロスしてしまった。ナビには少々自信のあったMINEだが少し自信喪失気味。

 小さなパースの町を出て、原野を時速110キロでひたすら走る事約3時間。サバンテスの町に到着。ワイルド・フラワーセンターでトイレ休憩し、持参したおにぎりとお茶で昼食。

 18年ほど前にMINEはツアーで来たが、バスのため駐車場で降り少しだけ歩いた記憶がある。乗用車だとピナクルズの中を一周できかなり広いと思った。どこまでも続く黄砂の中、人の背丈を越える化石が林立する様子は、何故か恐怖と孤独感を感じさせ、照りつける太陽と対照的だった。

 帰りも同じ道路を走り、途中でスーパーによりアパートに着いたのは7時前だった。8時間ものドライブ疲れた。

 






 2月17日(土) 曇のち雨、夕方晴 一日中強風
 朝から曇り空、風もあり肌寒い。そのうち雨風も強くなり出かける気がせず、アパートでごろごろする。2日前に買った「セイ、グッデイ」のコーリング・カードがたった10$で2時間30分も日本に電話でき、親戚や友人宅に掛けまくる。みんなは国際電話と知ると慌てて話を短くしようとするが、2時間以上も話せると聞くとびっくりし長話になる。ホント地球も狭くなったものだ。

 3時過ぎ、ようやく晴れてきたので車で再びキングス・パークへ出かける。この前はバスで行ったので一部しか行けず、まだ行ってない所を回り見晴らしのよいカフェでゆっくりした。

 その後南パースへ行き、スワン川に面した部屋が前面総ガラス張りの高級住宅地を見て回り、2人でさんざん羨ましい、あんな所に住みたいと連発して帰った。

 2月18日(日) 晴
 レンタカーを返却し、その足でフリーマントルへ行こうと電車の駅に行くが乗り場が見当たらない。うろうろしていると駅員が来て今日は電車がなくバスが代替運転していると言う。仕方なくバスで約30〜40分かかりフリーマントルに到着。

 日曜日で観光客が多く、カフェやレストランへ行ってもどこも満員だった。結局ブリュワリーでビールを飲み、フィッシュ&チップスを食べ、無料のフェリーマントル・キャットで市内観光し、またバスで帰ってきた。どんなに良い所でも人が多ければうんざりだ。




 

2月19日(月) キャンピングカーで旅行 パース→コーリン (走行距離210キロ
 今日はアパートを出て、いよいよキャンピングカーで1週間の旅に出発だ。8時過ぎ、アポロ・キャンピングカーの事務所に到着。担当者のティナさんは私達の顔を見るなり、予約したバンより2ランク上のバンが借りられておめでとうと言った。そりゃ嬉しいけど大きな車だったら、HARUが運転できるかどうか心配だ。

 待っている間私達が借りる予定のバン(6人乗り)のビデオを見て、あまりの大きさに驚き真剣にキャンセルしようと考えた。ティナさんに言うとそんなに大きくないし大丈夫。本当はもう少し小さいし慣れればオーケーだと言う。実際に車を目にすると思っていた程大きくないし、HARUも運転は大丈夫というのでユーロ・キャンパー(4人用)を借りた。



 室内は想像していたより快適で、TV、ビデオ、クーラー、電子レンジ、冷蔵庫、ガスレンジ、流し台、シャワー、トイレ、それに洋服ダンスまである。鍋、フライパン、食器類、ナイフやフォーク、、シーツ、枕、布団、バスタオルまで何もかも4人分揃っており、食材さえ揃えればその日から住めるようになっていた。

 ティナさんからいろいろ説明を受け、まずアパートに帰る。バンはマニュアル車でLPガスや100リットルの水を積んでいるので重く、スピードは出せないし特にカーブを回るのが難しく、後ろが全く見えないので初めは恐る恐る運転していたHARUだが、慣れるとそれほどでもなさそうだ。

 アパートに帰り荷物を積み、近くのスーパーで1週間の食料品を買う。それから地図で探した管理人のデュークさんの家までアパートの鍵を返しに行き、ヨークに向けて出発した。いつもなら時速100〜110キロで走れるがせいぜい80キロ走行だ。

 2時半頃ヨークに着き、ここで小休止。1850年代の古い建物が残る小さな町だが、インフォのおばさんは親切にいろいろ教えてくれ、今晩泊まるキャラバン・パークの場所も調べてくれた。

 6時過ぎ、コリーンの町に到着。初めてキャラバン・パークに泊まるが、電気の差込と水道がついたパワー・サイトが25$。早速借りたテーブルと椅子を出し、外でワインと食事。風も涼しくとても気持ちがいい。

 キャラバン・パークには、トイレ、シャワー室、コインランドリーやアイロンもあり、案外綺麗にしてある。また、キャンピング・カーのベッドも快適で、疲れていたのか9時には寝てしまった。



2月20日(火) 晴 コリーン→ラベンスローぺ(走行距離318キロ)
 8時起床、11時間もぐっすり寝て気分は爽快。ベーコンエッグとトーストで簡単な朝食。ガスの火力が弱く調理に時間がかかるのが不満。ご飯も思ったように炊けなかった。あと始末をしていたら10時になり慌てて出発。

 1時過ぎウエーブ・ロックに到着。高さ15メートルの巨大な波の形がついた岩が突如現われ、見るものを圧倒し自然の造りだす力を実感する。ここで1時間ほど休み、その後何もないだだっ広い原野を走るが、すれ違う車は1時間に4〜5台くらいだった。

 単調な風景が続き、暑さで疲れも感じてきたのでレイク・キングという大きな湖にキャラバン・パークのマークがあるので、そこに泊まろうと車を走らせる。ところが湖に近づいても木々も水も見えず、あるのは低地と草が生えているだけ。でも表示はレイク・キングとなっている。

 えっ、何これは?という感じで信じられなかったが、よく地図を見ると湖に線が引いてあり元湖ソルト・レイクとなっていた。あーあ、オーストラリアはドライ・カントリーだった。湖なんかあるはずもなく、大昔は湖だったのだ!2人で大爆笑し、仕方なく次のキャラバン・パークへと急いだ。



 

2月21日(水) 晴 ラベンスローぺ→アルバニー(走行距離296キロ)
  
 昨夜泊まったキャラバン・パークは小さな田舎町で1軒しかなく、小規模で値段も安く17$だった。個人経営らしく井戸水をくみ上げる風車と池があり、それなりに風情があったが道路工事の人達が定宿としているらしく、旅行者は少なかった。

 今朝も10時過ぎに出発し、途中でディーゼルを給油した。日本の感覚でディーゼルはガソリンより安いと思っていたが、ガソリンは1リットル112〜120セント、ディーゼルは120〜135セントだった。

 アルバニーまでの道も観光コースから離れているらしく、見所も町もなくすれ違う車も少なく、こんな所で故障したら・・・と考えるだけで不安になってしまう。カンガルーの死体を数匹見た。

 3時30分、アルバニーのエミュー・ホリデーパークに到着。ホリデーパークはロッジやキャビン、店もあり全部で150のサイトがあるとても綺麗で広く気持ちのいい所だ。

 ビーチにも近く早速散歩。BBQのコーナーがあったので夕食はここでBBQをした。



 

2月22日(木) 曇のち晴 アルバニー→ペンバートン(走行距離301キロ)
 8時波の音を聞きながら起き、とても気持ちがいい。9時30分出発、途中トーンドラップ国立公園の最南端へ行き、サザンオーシャンの荒波と断崖絶壁を見る。観光コースに入ったので他のキャンピング・カーともよく出会うようになった。お年よりの2人連れが多い。

 アルバニーから海岸線に沿って走るようになったので、緑も多くなりビーチや内海等と風景も変わり、国立公園も多くなって来て、ドライブに最適だ。

 2時過ぎ今回の旅のメインの1つ、ワルポール・ノーナラップ国立公園のツリートップウオークに立ち寄る。海岸線から離れてこの森の中に入ると、急に40〜50m級の大きな木々が増えてきた。ガイドブックによるとカリーやティングルの巨木らしい。

 その巨木の間に何やら橋のようなものが渡り、数人が歩いているのが見えた。それがツリートップウオークだった。全長600メートルの歩道橋が森の上に造られていて、木々を見下ろしながら歩く事が出来る。40mの高さの歩道橋は歩くと微妙に揺れるが、遠くまで見渡せてとても気持ちよくまるで鳥にでもなったような気分だった。

 ワルポールを過ぎて次のペンバートンまで、オーストラリアとは思えないような豊かな森林の中(カリーやマリーの巨木の林)をドライブし、あまりの気持ちよさに何回も車から降りて休んだ。

 私達が泊まったペンバートン・キャラバンパークは、森林公園の中にあり、緑の木々の中で過ごすのは気持ちよく、いつまでもここにいたい気分だった。





 

2月23日(金) 晴 ペンバートン→オーガスタ(走行距離150キロ)

 朝夕は寒いくらいで風も強く朝食は車の中で食べ、ペンバートンを気に入った私達はここでゆっくり過ごす事にした。インフォで聞いたファイン・ウッドクラフト・ギャラリーは森の中にあり、木で作った小物から、机、椅子、家具など素敵な作品があり見るだけでも楽しく、隣のカフェもおしゃれな感じでゆっくり出来た。

 次に町の外れにある60メートルのグロウセスタ・ツリーに登りに行った。もともとは火事の監視のために造られたものらしく、よく見ると頂上に小さな展望台があり、どのようにしてあんな高いところに展望台を造ったのか不思議だった。

 高いところが好きなMINEは展望台まで行くつもりで登リ始めたが、木に鉄の杭が打ってあるだけで何もなく、落ちたら下までまっ逆さまだと想像するだけでぞっとした。それに登るのはまだよかったが、降りるのは後ろ向きで足を踏み外したらと・・・考えると怖そうなので途中であきらめた。

 私達がいる間30〜40人が来たが、実際に頂上まで登ったのは4人だけで、それも若い男性が多かった。その人たちが無事に降りてくると、自然に拍手が起こり登った人も誇らしげだった。

 その後、カリーの森の中を散歩したり、カラフルな鳥にパンをあげたりしてゆっくりし2時30分頃、次の町オーガスタを目指した。オーガスタのキャラバン・パークは入り江にあり、規模も大きく綺麗な所だった。

 隣のサイトのおじさんが話しかけてきて、日本からの旅行中だと知るとびっくりし、明日行くマーガレットリバーの情報誌や地図をくれた。





2月24日(土) 晴 オーガスタ→バンバリー(走行距離189キロ)
 海岸に近いせいか風が強くその音で目がさめた。オーガスタからはインド洋に面した海岸線に近いケーブス・ロードを走り、4つある鍾乳洞の1つレイク・ケーブに入った。 

 鍾乳洞というだけで何の情報もなく入ったが、1時間のツアーで地下深く降りていき規模も大きく、照明も凝っていて大満足した。今まで知っている鍾乳洞でこんなに素晴らしい所は初めてだった。

 マーガレットリバーはワイナリーで有名で、なるほど数え切れないほどのそれも大規模なワイナリーがあったが、残念ながら車なのでワインのテイスティングは出来ず通過し、バンバリーを目指した。

 バンバリーに近づくにつれ、久しぶりに都会の雰囲気がしてきて交通量も多くなった。土曜日でキャラバン・パークも混むかもしれないと思い、4時前にホリデー・リゾートに飛び込んだ。ラッキーな事に最後の1サイトだった。キャンピングカーでの旅行も今晩で最後の夜となった。



 

2月25日(日) 晴,朝から暑い バンバリー→パース(走行距離180キロ)
 
 今日の夕方にキャンピングカーを返すので、朝から荷物整理と車の中を掃除した。11時過ぎにバンバリーを出て1時前マンジュラに着いた。ここはパースから1時間程のリゾート地らしいが、あちらこちらに大規模な新興住宅地が開発されていた。今オーストラリアは景気がいいらしく、特に住宅の値段が驚くほど値上がりしているらしい。

 内海に面した開発中の住宅地のレストランで休憩したが、見晴らしもよくとても素敵な所だった。近くの家を見たがどこも日本の家の2〜3倍の広さはあるかと思われる豪邸ばかりだった。

 帰りにイースト・フリーマントルを見て回り、4時過ぎ無事にアポロ・キャンピングカーの事務所に着きほっとした。スタッフの一人が、ティナが心配していたよ。楽しい旅行が出来てよかった。あなた達はラッキーだと言ってくれた。本当に感じのいい人達だった。

 4時30分空港着、私達の乗るQF1030便10時30発の飛行機の表示がなかったので、ヘルプデスクで聞くと、大丈夫。こんな事は良くあるのと言って、アーリーチェックインをしてくれた。その上空港での待ち場所や、ケアンズのお薦めポイントを教えてくれたりとても親切だった。

 待ち時間約6時間、親切なお姉さんに教えてもらったドームのカフェでHPを作ったりして店を見て回ったりして何とか時間を過ごした。



   

inserted by FC2 system